診療科のご案内

リハビリテーション科

  • リハビリテーションとは様々な病気や外傷の後に生じた心身の障害に対して最大限の回復を促すだけでなく、障害を持ったままでも1人1人の人生にあった生活能力を獲得し、積極的な社会参加によって豊かな人生を送るようになることを目的としています。
    当院のリハビリテーション科には理学療法士52名、作業療法士8名、言語聴覚士7名が在籍し、医師、看護師、医療相談員がチームとなって患者様のリハビリテーションに取り組んでいます.患者様が希望を持って地域で活き活きと暮らせるように支援して参ります。

診療担当表

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午前
午後
 

理学療法(PT:Physical Therapy

  • 理学療法では、病気やケガによって生じた身体機能(筋力、関節可動域、運動マヒ、持久力など)の低下に対して、温熱や電気などの物理療法や理学療法士による手技、治療体操を用いて改善を図り、基本的動作(寝る、起き上がる、坐る、立ち上がる、立つ、歩くなど)や日常生活活動(食事、排泄、更衣、入浴、整容など)の再獲得を目指します。
    当院には52名の理学療法士が在籍し、医師をはじめ他職種との情報交換を密に行い、チームで一人一人の患者様の状態に合った適切なサービスを提供いたします。患者様・家族様とも十分に話し合い、安心して家庭・地域・社会生活に戻れるように支援しています。

主な対象疾患

  • 大腿骨頚部周囲骨折
  • 圧迫骨折
  • その他骨折
  • 五十肩
  • 変形性関節症
  • 脳血管疾患
  • パーキンソン病
  • 乳癌術後
  • 内科疾患後の廃用症候群

認定資格

日本理学療法士協会

  • 専門理学療法士(運動器)  1名
  • 認定理学療法士(脳卒中)  2名
  • 認定理学療法士(運動器)  1名
  • 介護予防推進リーダー    1名

日本心臓リハビリテーション学会

  • 心臓リハビリテーション指導士  1名

3学会合同呼吸療法認定士認定委員会

  • 3学会合同呼吸療法認定士  2名

日本認知症ケア学会

  • 認知症ケア専門士  1名

アメリカ心臓協会(AHA)

  • BLSプロバイダー  3名

作業療法(OT:Occupational Therapy

  • 作業療法士は病気やケガなどによる身体障害や種々の要因による精神障害に対して機能訓練や様々な作業活動を通して日常生活や社会生活に適応するための能力の回復を図ります。
    当院では8名の作業療法士が在籍し、病気や障害を追いながらも、入院前の患者様のライフスタイルや生活環境に応じた動作の獲得を図り、「その人らしい生活」への復帰を支援致します
機能訓練

作業療法士の手技による機能訓練や様々な物品の使用により、腕や足の関節運動や筋力および、筋力、握る・つまむなどの手の細かな操作の改善を図り、自分で「食事を食べる」、「物をつかむ」などの動作につなげます。

ADL訓練(日常生活動作訓練)

日常生活上で一般的な、食事・排泄・更衣・入浴などの身の回り動作の獲得にむけ安全に実際の動作練習を行います。退院前にはご自宅の家屋環境に応じ、手すり等の住宅改修や福祉用具の導入を検討し、効率的な動作方法の提案を致します。

IADL訓練(日常生活関連動作訓練)

退院後、炊事・洗濯・買い物・掃除・地域活動へ参加・交通機関の利用など、必要な方に関しては、身体機能に応じた動作方法や福祉用具などの使用物品の工夫を提案しながら、実際に調理訓練や模擬的な訓練を取り入れ、豊かな生活の獲得を支援いたします。

退院前訪問指導

退院が近づきましたら、ケアマネジャーや業者と共に御自宅訪問をさせていただきます。
当院には福祉用具プランナーや住宅環境コーディネータ等の資格を持つ作業療法士が在籍し、介護支援専門員や福祉用具業者と連携を図り、より良い環境を提案致します。
また、ご自宅での介護が必要な場合ご家族様への腰痛を予防した、安心して行える介護方法の提案なども行います。

姿勢・活動ケア

当院では高齢者に多い肺炎の方も多く入院されています。ベッド上での臥床(安静)が長期間に及ぶと褥瘡や関節拘縮につながります。作業療法では、ベッド上の安楽・良姿勢(ポジショニング)や車椅子上の姿勢調整(シーティング)を実施しています。
また、褥瘡委員や栄養サポートチームNSTに参加し病棟と連携することで、患者様への24時間のトータルケアに対して取り組んでいます。
退院時には必要に応じ、ご家族様や施設関係者様への指導もさせて頂いています。

対象疾患

脳血管障害・頚椎疾患・骨折・呼吸器疾患・心疾患・末梢神経損傷・腱損傷・慢性関節
リウマチ・パーキンソン病・乳がん・神経難病  等

言語療法(ST:Speech Therapy

言語療法とは

脳血管障害や廃用などによって、コミュニケーションに必要な機能(聴く・話す・読む・書くなど)や、食べる機能(嚥下)に障害をきたすことがあります。
言語療法室では、このような障害に対して体操や助言、指導を行い、機能の回復を目指します。

対象疾患

脳梗塞、脳出血、クモ膜下出血などの脳血管障害、頭部外傷、パーキンソン病などの神経変性疾患
廃用症候群による機能低下(誤嚥性肺炎など)

失語症

失語症は脳血管障害、特に左側の脳の損傷によって生じる言語障害です。

[症状例]
  • 物の名前や言葉が出てこない
  • 理解できない
  • 分かるけど書けない
  • 字がすらすら読めない
  • 会話が詰まる
  • 計算ができない
  • 電話への応対が上手くできない

同じ失語症といっても、人によって症状は様々です。
言語療法では、コミュニケーション能力の向上を目指し、「聴く・話す・読む・書く」などの機能について、ご本人様の能力やニーズに合わせた練習を行っていきます。

構音障害

構音障害は、舌や口唇の運動機能低下や麻痺などによって起こる発音障害です。

[症状例]
  • ろれつが回らない
  • 声が出にくい
  • 聞き取りにくいと人に言われる

言語療法では、舌や口唇の体操や、マッサージ、発音練習などを行い、発話能力の向上を促進します。

嚥下障害

脳血管障害や認知・感覚低下などによって、食物が正常に飲み込めない障害が発生します。

[症状例]
  • 最近よくむせる
  • 食べ物が喉にひっかかる
  • うがい声になる
  • 食事後に熱が高くなる

以上のような症状の方は誤嚥の可能性があり、症状が更に進むと誤嚥による肺炎、誤嚥性肺炎を引き起こします。
言語療法では、誤嚥性肺炎の予防のために嚥下評価や嚥下の体操、食事形態の工夫、摂取方法の指導などを行っていきます。

口腔機能障害

認知症・全身状態の悪化・口腔内感覚低下などにより、口腔内を清潔に保てない状態の方がおられます。
そのままにしておくと、口腔内細菌の増殖や嚥下能力の低下・発話能力の低下につながります。
そのため、口腔ケアや口の体操・口腔の刺激などを行い、口腔機能の維持・向上を図ります。

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